Salesforceの製品別導入費用ガイド
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Salesforceと一言でいっても様々な製品があります。「Salesforceを導入するためにはどのくらいの費用が必要なのか」「Salesforceの機能のうち、自社に必要な機能はどれで、費用はいくらぐらいかかるか知りたい」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、Salesforceの製品別導入費用について解説します。Salesforce製品を導入したいけれど、いくら費用がかかるかわからず導入を迷っている人はぜひ参考にしてくださいね。

目次

  1. Salesforceとは
  2. Salesforce導入費用の内訳
  3. Salesforceの製品別費用一覧
  4. Salesforceにおけるライセンス以外に必要な費用|AppExchange
  5. Salesforceを導入する主な4つのメリット
  6. Salesforce構築を依頼するパートナー企業の探し方
  7. まとめ

Salesforceとは

SalesforceはSFAのひとつです。「SFA」はSales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)の略で、日本語では「営業支援システム」という名称でも呼ばれているとおり、効率的に営業活動を行うことを目的としているシステムです。

具体的には企業の商談成立までの営業活動に必要な情報や業務プロセスを自動化して記録することができ、蓄積されたデータをもとに顧客情報を分析。顧客のニーズや現在の商談フェーズを営業担当者全員で把握することで、顧客と良好な関係を築くことができるようになります。

顧客や案件の管理のほか、レポートの作成など営業活動に必要な情報を確認できます。蓄積したデータをもとにどのような営業戦略を立てたらいいか分析できるのもメリットの一つです。

SFAの導入が近年、多くの企業で進められている背景として、営業担当者個々の能力に頼る「属人的な従来の手法」では、現在の市場経済の在り方にうまく適応できなくなってきたことが挙げられます。「営業の勘」「足で稼ぐ」などの旧い根拠のない手法ではなく、データを元に根拠のある営業プロセスの最適化を行うことで、営業担当者個人の成績を競うのではなく、チームによる目標売上の達成や企業の成長を目指す方向性への転換のため、SFAの機能は多くの企業に求められ活用されています。

Salesforceを提供している株式会社セールスフォース・ジャパンの概要は以下の通りです。

所在地(東京オフィス) 東京都千代田区丸の内1-1-3 日本生命丸の内ガーデンタワー(Salesforce Tower)
電話番号 03-4222-1000(代表)
設立 2000年4月
資本金 4億円
従業員 非公開
売上高 264億9000万ドル(通期売上。前年比25%増。2021年2月1日~2022年1月31日)
沿革 1999年3月:米国セールスフォース・ドットコム創業2000年4月:(株)セールスフォース・ドットコム設立2004年6月:米国セールスフォース・ドットコム、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場、ティッカーシンボル:CRMで取引開始2005年1月:米国セールスフォース・ドットコム、 セキュリティ監査基準SAS70Type ll(監査基準書第70号) 監査完了2005年3月:米国セールスフォース・ドットコム、 「個人情報保護認証規格」 TRUSTe取得2008年1月:(株)セールスフォース・ドットコム、 プライバシーマーク取得

Salesforce導入費用の内訳

Salesforceの導入費用には以下の3種類の費用がかかります。

  1. エディションやライセンス数によって決まる月額費用
  2. 初期構築や機能追加による開発費用
  3. 保守・運用にかかる費用

一つずつ順に解説します。

1.エディションやライセンス数によって決まる月額費用

Salesforceは「1ユーザ・1ライセンス」を使うことを前提に利用するサービスです。月額費用は製品やエディションによって異なります。

たとえば、Sales Cloudなら、月額費用は1ライセンスあたり3,000円〜39,600円となります(後述)。

2.初期構築や機能追加による開発費用

Salesforceはクラウドのサービスです。オンプレミスではないため初期費用はある程度抑えられますが、初期構築費用はかかります。

またSalesforceの大きな特徴として、自社に合わせたオリジナルのカスタマイズができるという点が挙げられます。カスタマイズにも費用はかかります。

さらに、多くの場合で自社のビジネス基盤を構築する際に追加開発が必要となります。

3.保守・運用にかかる費用

Salesforceでは、保守・運用費用もかかります。ここでいう保守・運用費用とは、例えば毎月少し項目を変えたい、〇〇の数値をレポートで出せるようにしたいなどのリクエストが発生した時に対応してもらう費用です。

またSalesforceは導入開始時だけでなく、その後のメンテナンスにも費用がかかることがほとんどです。ランニングコストを事前に把握しておくようにしましょう。

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Salesforceの製品別費用一覧

Salesforceの製品別導入費用ガイド
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Salesforceの製品別の費用についてまとめました。今回ご説明するのは、代表的な以下の製品です。

  • Sales Cloud
  • Service Cloud
  • Marketing Cloud
  • Experience Cloud
  • CRM Analytics(旧:Tableau CRM)
  • Salesforce Platform
  • Quip

一つずつ解説します。

Sales Cloud

Sales Cloudは、営業支援に特化した「顧客管理機能(CRM)」「営業支援システム(SFA)」を搭載したサービスです。完全にカスタマイズ可能な機能により、営業力を最適化します。

Sales Cloudの費用は以下の通りです。

目的 金額(税抜) 説明
Essentials 3,000円 10ユーザまでの中堅・中小企業向けお試しプラン
Professional 9,600円 あらゆる規模のチームに対応できる標準のプラン
Enterprise 19,800円 自社の用途によって自由にカスタマイズできるプラン
Unlimited 39,600円 全プランの機能を備えサポート無制限で受けられるプラン

Service Cloud

Service Cloudは、顧客対応(カスタマーサービス)に特化したサービスプラットフォームです。

Service Cloudの費用は以下の通りです。

目的 金額(税抜) 説明
Essentials 3,000円 セールスとサービスをひとつにしたアプリケーション
Professional 9,600円 ユーザ数に上限がないプラン
Enterprise 19,800円 自社の用途によって自由にカスタマイズできるプラン
Unlimited 39,600円 CRM機能が無制限のプラン

Marketing Cloud

Marketing Cloudは、BtoC向けマーケティング自動化ツールです。データ統合・連携によって、パーソナライズされたマーケティングソリューションを提供し、顧客エンゲージメントを向上させます。

Marketing Cloudは幅広い展開を行っているため、個別見積もりとなっています。詳しい価格は問い合わせることをおすすめします。

(参考)Marketing Cloudの価格

なお、Salesforce Marketing Cloudの可能性を広げるソリューションとして、「Customer 360 Audiences」と「Interaction Studio」の国内提供が2020年から行われています。参考までに、Customer 360 Audiencesの費用は以下の通りです。

目的 金額 説明
Corporate 1,500,000 円 中規模企業に適したデータ資産の統合・拡大ツール
Enterprise 6,000,000 円 大規模な組織での全データの統合、セグメント化、有効化に効果を発揮するプラン
Enterprise Plus 7,800,000 円 Enterprise Editionとプレミアサポート

Experience Cloud

Experience Cloud(旧Community Cloud)は、社内の従業員にとどまらず、顧客および外部のビジネスパートナーと情報共有を安全に行える場所です。自社製品やサービスの情報を、主にBtoBの場で行うことに使われます(フランチャイズ管理などのほか、特定顧客への情報公開など)。

Experience Cloudの費用は以下の通りです。

目的 金額 説明
Self-Service 要お問い合わせ カスタマーコミュニティで、完全につながったセルフサービスエクスペリエンスを提供するプラン
Partner Relationship Management 要お問い合わせ パートナーに合わせてパーソナライズされたエクスペリエンスを構築することで、生産性を上げ、チャネル効果を飛躍的に高めることができるプラン

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)

旧 Tableau CRM, Einstein Analytics です。CRM Analyticsの費用は以下の通りです。

目的 金額(税抜) 説明
Einstein Predictions 9,000円 データを自動的に見つけ、予測にもとづいたインサイトを提供するプラン
CRM Analytics Growth 16,800円 あらゆるデータに対応する包括的な分析プラットフォーム
CRM Analytics Plus 19,800円 AI内蔵の高度な分析プラットフォーム
Revenue Intelligence 26,400円 営業組織の目的に特化したアナリティクスとAIインサイト

Salesforce Platform

Salesforce Platform(Lightning Platform)の費用は以下の通りです。

目的 金額(税抜) 説明
Platform Starter 3,000 円 カスタムアプリで営業、サービス、マーケティングの機能を拡張ができるプラン
Platform Plus 12,000 円 あらゆる部門のビジネスプロセスをデジタル化できるプラン

Quip

Quipの費用は以下の通りです。

目的 金額(税抜) 説明
Quip Advanced 12,000 円 リアルタイムのCRMデータと組み込みのコラボレーション機能により、Quip内ですばやく連携できる
引用:Quipの価格

Salesforceにおけるライセンス以外に必要な費用|AppExchange

Salesforceの製品別導入費用ガイド
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Salesforceの導入に際しては、ライセンス以外にかかる費用としてAppExchangeと呼ばれる拡張機能があります。あくまでも追加機能のため自社での必要性や予算に応じて追加導入を決定しましょう。

AppExchangeで提供されているアプリをSalesforceにインストールすることにより、業務に応じた必要な機能を追加することができます。

AppExchangeサイト:https://appexchangejp.salesforce.com/appxStore?type=App

Salesforceを導入する主な4つのメリット

費用感がわかったところで、あらためてSalesforceの導入で得られるメリットを4つ紹介します。

(1)営業活動を効率化できる

セールスフォースを導入することで、これまでは別々の場所に保管され共有されていなかった情報が一元管理できるようになります。また個々の営業担当者が管理していた案件も全て一つのデータベースに保管され共有されるため、直接の担当者でなくとも顧客の情報へアクセスすることが可能です。例えば担当者が不在だったときにも、顧客を待たせることなく商談を進めることができます。

営業活動における重要情報をチームや部署全体で把握できることで、その案件の目的・目標を明確化でき、無駄をなくすことができるため、営業活動が効率化されます。結果的に売上の向上にも大きな効果を発揮するでしょう。

(2)営業ノウハウを共有でき、マーケティングの自動化を実現できる

従来は営業担当者の能力により営業の仕方が異なり、また社員ごとに売り上げを競っていたため営業ノウハウが共有されづらいという欠点がありました。Salesforceは、営業成績の優秀なスタッフがどのように顧客と商談を交わしているのか、どのようなメールをやりとりしているのか、資料はどのように作成しているのか、どのような声のトーンや態度で話をしているのかなど、営業活動のプロセスを詳細に記録(データ)として残すことができます。優れた営業ノウハウを全体に共有することで、営業についてまだよくわかっていない新人から営業成績がいまひとつのスタッフまで、成功例を参考に、不足している点を補ってより良い営業活動を行うことが可能です。この効果は、従業員の教育・育成にも大きな効果を発揮します。

なお、この効果を最大限に引き出すには従来のような個々の営業成績を競うやり方は不適といえます。チーム全体、部門全体で一丸となってお互いを支え合い、目標を達成できるように努力する姿勢が必要です。そのため導入前に社内の営業プロセスにおいてヒアリングと棚卸しを行い、改革に着手しておく必要があります。

(3)カスタマーサービスを設置でき顧客満足度の向上が期待できる

Salesforceによる業務効率化の結果、顧客満足度にも良い影響を及ぼすと考えられます。個別の担当者ではなくチーム、部門、企業全体で顧客の情報をSalesforceで管理することで、営業活動や顧客のニーズの取り込みとアプローチ、サポートがスムーズになります。顧客が本当に求めているものが具体化されるため、結果的に、手厚い顧客サポートが可能になります。また商品・サービスの品質の高さを顧客の期待以上の価値で提供できるようになるでしょう。その他、市場への商品投入タイミングやニーズのある商品開発と発注数の予測などもスムーズになり、無駄なコスト削減にもつながります。

(4)従業員教育にかかるコストを削減できる

営業ノウハウは、従来は一人一人の営業担当者が自分で学び、情報を蓄積していくものでした。そのため他の営業担当者との連携や情報共有はされず、結果的に個人の営業成績は高くなっても、企業の売上そのものは全体的にはあまり上がらないという事情がありました。

Salesforceを導入することで、上でも紹介したとおり、優秀な営業担当者のノウハウを共有できます。それにより、これまで新人または営業成績の悪い社員への教育にかかっていた時間やコストが大幅に削減できます。

Salesforce構築を依頼するパートナー企業の探し方

Salesforceの製品別導入費用ガイド
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Salesforceの導入を考えたとき、自社だけでシステム構築などを行うのは難しく、パートナー企業を選ぶ必要があります。パートナーと言っても、ライセンス販売だけでなく、Salesforceの導入・開発、定着支援やコンサルティング、アプリケーション開発など様々な役割があります。AppExchangeサイトを利用するのが一般的です。

AppExchangeサイト:https://appexchangejp.salesforce.com/appxStore?type=Service

また、Salesforceパートナー企業の製品または業界における専門能力を知識・経験・品質の3つの側面から評価し、3つの段階的なレベルで認定するNavigator プログラムもあります。

avigatorページ:https://appexchangejp.salesforce.com/mktcollections/curated/navigator

このページでは、次の製品で「Expert」「Level ⅡSpecialist」「Level I Specialist」で分類されたパートナー企業を確認することができます。

  • Sales Cloud
  • Service Cloud
  • Customer 360 Platform
  • Experience Cloud
  • Marketing Cloud
  • Integration
  • Managed Service

また業界も詳細に分類されており、次の業界で「Expert」「Level ⅡSpecialist」「Level I Specialist」に分類されたパートナー企業を確認することができます。

  • 製造
  • エネルギー
  • ハイテク
  • プロフェッショナルサービス
  • メディア&エンタメ
  • 教育
  • 金融サービス
  • 小売
  • 消費財
  • 通信

Salesforceの導入パートナー企業の探し方については、以下の記事も参考にしてください。

【関連記事】【営業DX】Salesforceの導入パートナー企業の探し方

まとめ

本記事ではSalesforceの製品別導入費用ガイドとして、以下の製品の費用を解説しました。

  • Sales Cloud
  • Service Cloud
  • Marketing Cloud
  • Experience Cloud
  • CRM Analytics(旧:Tableau CRM)
  • Salesforce Platform
  • Quip

Salesforce製品は、ライセンス料だけでなく、下記のように初期費用や運用保守費用、追加構築・機能の開発費用も発生します。

  1. エディションやライセンス数によって決まる月額費用
  2. 初期構築や機能追加による開発費用
  3. 保守・運用にかかる費用

自社に必要な機能とコストを検証して効果的な導入を目指しましょう。

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