Salesforceの導入パートナー企業の探し方
(画像=joyfotoliakid/stock.adobe.com)

最近では、コロナウイルスの影響で対面での商談機会が減り、オンラインで行う商談が一般的になりました。従来の営業手法や仕組みを見直している企業様もいらっしゃるでしょう。
「営業DX」の実現には、ツールの仕組みの理解と同時に、「営業プロセスの再構築」が必要です。本記事では、営業DXを実現できるSalesforceのパートナー企業の探し方を紹介します。

目次

  1. Salesforce導入に必要不可欠なパートナー企業とは?
  2. Salesforceパートナー企業の5つの種類と特徴
  3. Salesforceのパートナーを選ぶ2つの方法
  4. Salesforceのパートナー企業の選び方・5つのコツ
  5. まとめ|Salesforceを導入して営業DXを実現しよう

Salesforce導入に必要不可欠なパートナー企業とは?

Salesforceのライセンスを販売している代理店を、「パートナー企業」と呼びます。パートナー企業の目的は、大きく2つあります。

(1) 顧客にSalesforceを導入してもらい、経営状態の向上を目指せるよう支援する(実際にその効果を体感してもらう)。顧客企業の成功がパートナー企業の実績となる
(2) Salesforce製品を介して、より良い顧客との関係性を構築し持続する この目的からわかるように、パートナー企業はSalesforceのライセンス販売だけを行うわけではありません。以下のようなサービスを提供し、導入した企業がSalesforceを有効活用できるようにサポートします。

  • Salesforceの導入・開発
  • Salesforce導入後の定着支援
  • Salesforceに関連する全般のコンサルティング
  • 企業の現状に合わせた、あるいは要望に沿ったSalesforceのアプリケーションの提案と開発 など

ただし、パートナー企業によって提供できるサービス内容や範囲は異なっています。そのため、パートナー企業を選ぶ際は導入実績や年数、Salesforceにどのランクでパートナー認定されているかなどが重要になってきます。

Salesforceパートナー企業の5つの種類と特徴

Salesforceのパートナーの種類はいくつかあります。ここでは、代表的な以下の5つについて、概要と代表的な企業の一例を紹介します。なお各パートナーカテゴリにおける代表的企業についてはSalesforceの公式ページから確認してください。

  • コンサルティングパートナー 
  • AppExchangeパートナー
  • Salesforce再販パートナー
  • 業種・ソリューションパートナー
  • NPO支援パートナー

お客様に成功をもたらすSalesforceのパートナー

コンサルティングパートナー

Salesforceの導入・定着化支援、包括的なコンサルティングを行う企業です。コンサルティングのみを行うケースと、ライセンスの販売代理店を兼ねているケースがあります。主にSalesforceを活用した業務改善を担う企業が多いようです。

AppExchangeパートナー

Salesforceでは、Salesforceのプラットフォーム上で使えるアプリケーションを多種多様に提供しています。このアプリによって、自社に合わせたカスタマイズや機能拡張ができる点は、Salesforceの大きなメリットです。これらのアプリを提供している企業のことを、AppExchangeパートナーと呼びます。

Salesforce再販パートナー

Salesforce製品を、再販売価格維持契約にもとづいて販売するパートナー企業を指します。

業種・ソリューションパートナー

特定の業種・業界に専門性をもつパートナー企業です。

NPO支援パートナー

NPO団体向けに割引価格でサービスを提供しているパートナー企業です。

Salesforceのパートナーを選ぶ2つの方法

Salesforceのパートナー企業を選ぶときのアプローチを2つ紹介します。

AppExchangeサイトから選ぶ

Salesforceのパートナー企業を選ぶとき、特に初めて導入する場合は、AppExchangeサイトを利用するのが一般的です。

AppExchangeサイト: コンサルティングパートナー

AppExchangeサイトでは、業界や部門別にコンサルティングパートナー情報が掲載されています。簡単な質問に回答することで、自社に適したパートナー企業がフィルタリングされて検索される仕組みです。 ある程度絞り込めたら、各社の概要欄を確認し、資料請求を行うとよいでしょう。またレビューも閲覧できるため、自社と似た悩みを解決できたかどうかの参考にしてください。

Salesforceパートナー企業の製品または業界における専門能力を知識・経験・品質の3つの側面から評価し、3つの段階的なレベルで認定するNavigator プログラムもあります。

Navigator プログラムでは、次の製品で「Expert」「Level ⅡSpecialist」「Level I Specialist」で分類されたパートナー企業を確認することができます。

  • Sales Cloud
  • Service Cloud
  • Customer 360 Platform
  • Experience Cloud
  • Marketing Cloud
  • MuleSoft
  • Managed Services
  • B2C Commerce
  • Einstein

また業界も詳細に分類されており、次の業界で「Expert」「Level ⅡSpecialist」「Level I Specialist」に分類されたパートナー企業を確認することができます。

  • 製造
  • エネルギー
  • ハイテク
  • プロフェッショナルサービス
  • メディア&エンタメ
  • 教育
  • 金融サービス
  • 小売
  • 消費財
  • 通信
  • 2023年9月14日現在、コンサルティングパートナーは242社あり、自社にあったパートナー企業を選択することが大切です。

Salesforceのパートナー企業の選び方・5つのコツ

Salesforceのパートナー企業を選ぶときのコツは大きく5つあります。

  • 自社に似ている導入事例があるか確認する
  • ユーザーサポート体制の手厚さ・支援の範囲を確認する
  • 知識・経験・品質の3つの側面から評価されるレベルを確認する
  • Salesforce認定コンサルタントが在籍しているか調べる
  • 自社のSalesforce導入の目的・解決したい課題を明確にしておく

一つずつ詳しく解説します。

自社に似ている導入事例があるか確認する

パートナー企業を選ぶとき、自社に似ている企業の導入事例があるかどうかを確認しましょう。同じような経営課題を抱えた企業の導入事例があれば、自社でも課題を解決することができるでしょう。
なお、導入事例はこちらから確認できます。ビジネス規模や業種を選択して、自社に似ている導入事例がないか確認してみてください。

https://www.salesforce.com/jp/customer-success-stories/#!page=1

ユーザーサポート体制の手厚さ・支援の範囲を確認する

Salesforceを導入したときによくある課題として、「導入したはいいもののSalesforceを使いこなせていない」ということが挙げられます。そのため、認定パートナーがどれくらいサポートしてくれるかを重点的にチェックすることをおすすめします。

社内でSalesforce活用を定着させるためには、自社の社員の教育、営業プロセスの構築、入力の定着化などが必要です。パートナー企業から提供されるマニュアルだけで定着させるのは難易度が高いので、「導入前のアドバイス」「定着支援」「営業課題を解決するためのノウハウの提供」「Salesforce活用のサポート」などを行ってくれるか確認しましょう。
パートナー企業のレビューをチェックすると、他のお客様の評価を確認することができるのでおすすめです。

知識・経験・品質の3つの側面から評価されるレベルを確認する

Salesforceのパートナー企業の中で、Navigatorに認定されている企業は「Expert」「Level ⅡSpecialist」「Level I Specialist」のレベル分けが行われています。評価の高い企業を選択したら、必ず営業DXが成功するというわけではありませんが、多くの企業で営業課題解決、定着化を行ってきた企業というお墨付きがあります。

Salesforce認定コンサルタントが在籍しているか調べる

Salesforce認定コンサルタントとは、Salesforceの導入・管理など技術的な面だけでなく、クライアント企業においてSalesforceを導入展開し、定着・継続させ、課題解決へ導くために多角的な視点でコンサルティングを行う役割を果たします。

◆Salesforce認定資格一覧

そのため、技術的な機能面への理解だけでなく、クライアントのビジネス目標を理解しSalesforceの活用を落とし込んで具体的な施策を提案していく、高度なスキルや専門知識が必要になります。
Salesforce認定コンサルタント資格をもっている担当者が多く在籍しているパートナー企業は信頼度が高いと考えてよいでしょう。よって、選定の際の指標として認定コンサルタントの在籍数を根拠とするのも一案です。

なおコンサルティングパートナーのレベルは、顧客満足度・対応プロジェクト数・認定コンサルタントの在籍数などで分けられているため、参考にするとよいでしょう。

自社のSalesforce導入の目的・解決したい課題を明確にしておく

最後は支援企業ではなく、自社の棚卸になります。なぜSalesforceを導入しようとしているのか、Salesforceの導入によってどんな課題を解決したいのか。そこがはっきりしないまま「Salesforceが一番世界的なシェアがあるから」「流行りだから」「とりあえず導入すればDXが進むだろう」などの理由で導入を決めると、パートナー企業もどのように選べばいいかわからず、支援の方向性が決められないおそれがあります。

選定前に目的と課題を明確にし、パートナー企業に何を求めるか、具体的に伝える準備をしておきましょう。どうしても「そもそも、何をすればいいかわからない」場合は、その点も含めて相談できる、同じ業種で実績が豊富な、高いランク付けのされているパートナー企業中心に選ぶとよいでしょう。

まとめ|Salesforceを導入して営業DXを実現しよう

本記事では、Salesforceのパートナー企業についての基礎知識と選び方のコツを解説しました。
パートナー企業を選ぶときは、自社の業種や営業課題と似ている事例がある企業を選ぶと後悔する可能性を低くすることができるでしょう。パートナー企業検索ページで検索する前に、自社の営業課題を明確にしておくことが大切です。

こちらのサイトからパートナー企業を、ぜひ検索してみてください。
https://appexchangejp.salesforce.com/appxStore?type=Service

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