ものづくり技術や施工技術、工学、ノウハウを駆使してお客様へ最先端の、そしてより高品質なソリューションを提供

クライアント東レエンジニアリング株式会社
代表者代表取締役会長 藤本 節
代表取締役社長 岩出 卓
創業1960年
業界製造業
事業内容プラントエンジニアリング、フィルム関連・リチウムイオン電池製造装置、ファクトリーオートメーション、CAEソフトウエア、FPD製造装置、半導体製造・検査装置、環境/プロセス計測装置の開発・設計・製造/施工・保守
URLhttps://www.toray-eng.co.jp/
会社概要
1960年に東レ(株)(当時の社名:東洋レーヨン(株))の設備・保全工事を行う会社として発足し、その後国内外におけるプラント建設や繊維機械をはじめとする生産設備を手掛ける。現在では、4箇所の海外拠点、国内関係会社8社を有し、機器・設備の開発やものづくりができるユニークなエンジニアリング会社として、繊維・プラスチックだけでなく、医薬品・半導体・FPD・複合材料へとその活動の場を広げている。
課題・要望
  • 業務の進め方が事業部ごとにバラバラで情報が属人化しているため非効率的だった
  • 部門ごとに取り扱い情報が違うため経営層が全体の数値を把握することができず、各営業が地道に資料を作成していた
  • 20年ぶりの大々的なシステム導入に対して不安の声が多く、なかなか社内で理解が得られなかった

SFA活用により「営業案件数1.5倍」「受注登録や製作指図発行業務85%工数削減」を達成!

解決策・効果
  • SFAを全社導入することで他事業部との連携が容易になり、案件獲得数が増えただけでなく、工数の削減にも成功した
  • 全社ダッシュボードを作成してグループごとの受注状況、営業案件ごとのステータスを見える化し、的確な経営判断を実施することにより受注確度が向上した
  • スピーディにSalesforceで環境構築し対応していくことで、何ができるのかを見せることができ、話を進めることができた

インタビュー

東レエンジニアリング株式会社では大型プラント建設から液晶・半導体製造・検査装置、さらに電池製造設備まで、“エンジニアリングとものづくり”をあわせ持つ技術力で、高度化・多様化するお客様のニーズに最適なソリューションを提供しています。 エンジニアリング事業でもエレクトロニクス事業でも幅広い分野・業界にサービスを提供し世界からも高い評価を得ている同社が抱えている課題や、パートナー企業に期待すること、さらには今後の展望まで代表取締役社長の岩出卓さん、経営企画室主幹の本近修和さん、経営企画室主任部員の本田顕真さんの3名にお話を伺いました。

東レ様事例画像2

東レエンジニアリング株式会社
代表取締役社長
岩出 卓 様

―東レエンジニアリングさんのビジネスについてお聞かせください。

岩出社長:東レエンジニアリングは東レグループのプラント、機械設備を設計製作する会社として今年60周年を迎えます。Solution by technology engineering and knowhow を旗印として「新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」を企業理念として進めています。 当社はエンジニアリング事業とものづくり事業を手掛けています。エンジニアリング事業では東レのケミカル技術を出発点とし、医薬、ファインケミカルへと展開しています。ものづくり事業は、メカトロファインテック事業部を中心にフラットパネルディスプレイ、半導体、フィルムの製造、さらにFA機器へと事業の裾野を広げています。事業拠点は国内6箇所、関係会社は国内9社、海外3社を有しています。

―その中での課題と、それに対する東レエンジニアリングさんの取り組みについてお聞かせください。

本近様:業務の進め方が事業部ごとにバラバラで情報が属人化している、部品の共通化・標準化が進まないので生産性向上への取り組みが不足しているという課題がありました。 あるべき姿を追求して業務の効率化を目指し、2018年からTOP-2020 (TEK Optimizing Production process for 2020)をスタートさせたのですが、その中でSFAを核に3D-CAD、PDM(製品データ管理設計システム)、PLM(製品ライフサイクル管理システム)を一括で導入しました。

―Salesforce全社導入のパートナーとしてCCTを選んだ経緯と決め手を教えてください。

本近様:実はCCTさんとコンタクトをとったのはSalesforceの導入を決めた後だったのですが、選んだ経緯としては多数のSalesforceの構築実績があること、またパートナー企業であることをセールスフォース・ジャパン社から聞いたからです。初めは小口の海外案件をお願いしたのですが、その仕事のやり方が非常に真摯で、また言われたことをただやるのではなく当社に最適な方法を提案してくれたので、次の大型プロジェクトでも本格的にCCTさんを採用しました。

―Salesforce導入に際して行ったシステム開発の概要と、それにより可能となったことや解消できた課題について教えてください。

東レ様事例画像3

経営企画室 主幹
本近 修和 様

本近様:まずは、Salesforceの講演会でも報告したのですが、プラント営業部でSFAを活用して勝ちパターン営業を落とし込み、それを活用すると共に、開発部門をはじめ他事業部、関係会社とも連携してコロナによる経済活動自粛下においても案件を1.5倍 に増やしたことです。 次に、全社ダッシュボードを作成してグループごとの受注状況、営業案件ごとのステータスを見える化し、的確な経営判断を実施することにより、結果として受注確度が向上したことです。 最後に既存のレガシーシステム にそれぞれ個別入力を行っていたものをSFAに統一したことで、受注登録や製作指図の発行業務において最大85%の工数を削減し、スピードアップを図りました。

本田様:これまでみんなシステムに不満はあったものの、個別最適化だけで全体的な効率化までは行きつかず中途半端だったのですが、今回のPJでは全社通して一気通貫した業務効率化、単体の事業部ではできなかったSFAとERP連携まで踏み込んで改善することができました。

―実際に全社導入を決断するのはなかなか難しいと思うのですがどのような意思決定が行われたのでしょうか?

本近様:もともと3D-CADを普及させるプロジェクトをやっていたのですが、調査していく中で、3D-CADだけでは会社の業務は効率化できないということがわかりました。なぜなら、途中でものを作るために2Dに落としたりする必要があったり、20年以上前のシステムでは対応できないことがわかったからです。そこで、やはり設計から生産、調達、購買まで一貫しているシステムを入れないと効果が出ないと思いました。Salesforceを入れることで更に営業も組み込まれるので、そこまで含めてシステムの構築をやっていこうということに決まりました。それが2018年のことです。 ぽろりと話したことが当時開発部門長だった岩出さんから社長までいき、すぐに実行しよういう話になり、それがSFA導入のきっかけとなりました。

―Salesforceの最も使いやすい点はどこでしょうか?

本近様:自社開発のシステムは要求仕様を書いて、フローチャートを書いて、コーディングしてテストして、というのが手間だったのですが、Salesforceだとブロックのように必要な機能を組み合わせてとりあえず使ってみることができます。うまくいかなければ、ばらして新たに再構築することができ、非常に柔軟性が高いです。自社システムは一度作ると改修に時間とお金がかかったのですが、Salesforceはレベルの変化に対応していけるのが利点ですね。

―進める上で大変だったことは何でしょうか?

本近様:一番難しかったのは20年ぶりに大々的にシステムを導入するとなった時に、SFAとかPDM、PLM等がどのようなものかみんなわからなかったので、どのようなものでどのような効果があるのかを説明し、導入してもらおうという気持ちにしていく(布教活動)ことが大変でした。
それをくじけずできたのはトップの岩出さんの強い意志があったからです。それに背中を押されて進めることができました。

本田様:周りの理解を得るのに時間がかかったことです。初めは反対派も多く、先が見えない、入れたらどうなるか不安と思われていたのですが、スピーディにSalesforceで環境構築し迅速に対応していくことで、何ができるのかが見え、話が進み、ユーザとファンが増えていきました。堅苦しく仕様書を出すのではなく、CCTさんにコンセプトアウト型の提案をしてもらい、一緒に課題を見つけてクリアしていきましょうというスタンスで進めていったのがよかったです。PDCAをまわしているだけだと4~5年かかるところを、OODAをまわすことで構築、改善、実装、ユーザの利用を繰り返し、短期間で求める機能を実装してもらいました。

また、社内ではIDを配布して終わりではなく、事務局と各事業部が一緒になり、単純なシステムの置き換えではなくDXを意識して活動することで利用推進をしています。

東レ様事例画像4

経営企画室 主任部員
本田 顕真様 様

―今後の東レエンジニアリングさんの展望と、CCTに期待することやご要望があればお聞かせください。

本近様:先ほど話したように当社では全社員にIDを付与し、事業部では営業情報の共有を目指しているのですが、間接部門に関してはSalesforce活用の実例がなく、アイデア勝負なところがあるので事例をどんどん紹介してほしいです。
また、SFAは導入すればそれで終わりではなく、継続的な定着・維持・改善が必要となるので、CCTさんとは親密な関係を維持していきたいです。

本田様:Salesforceの狙うところである、全ての情報を入れていくことでDBに情報がたまり、それを使って分析して我々が進むべき道を模索していく、というデータドリブンな取り組みを進めていきたいです。
あと、Salesforce Einstein Analytics(現:Tableau CRM)も気になっていますね。人間が考えようとすると従来の業務の延長での考え方が入りますが、AIを使うと全く異なるアングルから俯瞰できるので、そういった観点で業務効率化を進めていけるではないかと期待しています。

本近様:レガシーシステムを使い続けてきたこともあり、当社はテクノロジーでは周りより20年近く遅れをとっていると思うので、まずは先頭集団まで追い付きたいと考えています。3D-CAD、PDM、PLM、SFA一括導入は日本ではなかなかなく、それ自体は新しい取り組みではあるものの、やっていることとしてはみんなで一生懸命アイデアを出しながら頑張っている状態なので、活用するためのアイデアをいただければ即採用していきたいです。CCTさんには次のステップを含めた提案も期待しています。

利用サービス

DX資料ダウンロード

その他の事例

情報通信業IT人材調達支援

より上流のDXビジョンを掲げ、スマートファクトリー実現を後押しするリーディングカンパニーへ!

日鉄ソリューションズ株式会社
NSSOL様事例紹介ページ
この事例を読む
情報通信業アジャイル開発IT人材調達支援

業務ソフトウェアメーカーの老舗としての地位に甘んじることなく、常に新しいサービスや技術に挑戦していきたい

弥生株式会社
弥生様事例
この事例を読む
製造業Orizuru

日本のものづくりを世界へと牽引する「ビジョナリー・カンパニー」として、200年企業を目指す!

碌々産業株式会社
碌々産業様事例
この事例を読む
建設業Orizuru

AIによる生産準備属人性低減・省人化 ~3D設計データを活用~

大手建設業
この事例を読む
製造業Orizuru

空調機器のIoT化で企業の業務効率化を支援するとともに、環境問題の解決にも寄与 

空研工業株式会社
空研工業様事例
この事例を読む
情報通信業アジャイル開発

クラウド型出入管理システムの実現により、新たな顧客層の掘り起こしを

株式会社アート
この事例を読む
情報通信業IT人材調達支援

一語一語に魂を込めたシステム開発で金融機関に革新をもたらし、グローバルトップのITカンパニーへ

シンプレクス株式会社(Simplex Inc.)
この事例を読む
その他解析(Temari)

最新の粒子法を活用した高精度な彗星衝突シミュレーションで、生命の起源に迫る

自然科学研究機構 アストロバイオロジーセンター
この事例を読む
中間流通業Orizuru

制御機器のオープン化で工作機械の常識に挑戦し、付加価値創造に貢献したい

ベッコフオートメーション株式会社(日本法人)
ベッコフ様事例
この事例を読む
製造業Orizuru

加工業界で高めた技術をオープン化し、未来のイノベーションを支える存在へ

株式会社 芝技研(SHIBA R&D CO.,LTD)
芝技研様事例
この事例を読む
DXコンサル

現場施工およびBIM/CIMの対応に関するシステム開発で現場業務のDXを実現

大手建設業
この事例を読む
DXコンサル

現場完結型管理手法からの構造的脱却

大手建設業
この事例を読む
Orizuru

AIを活用した自動見積もりシステム 

大手製造業
この事例を読む
Aras

PLMによる設計-生産技術の情報共有

大手建設業
この事例を読む
contactお問合せ downloadダウンロード